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世界遺産の街・京都
京都には世界遺産(世界文化遺産)が17箇所もあります。
このうち3つは、京都の街の北にある「きぬかけの路」という道沿いにある、金閣寺、仁和寺、龍安寺です。
今回は龍安寺に行ってきました。
龍安寺は京都の中でも最も私好みのお寺です。まぁ今回でわずか2回目の訪問なのですが。東京からは遠いので仕方ありません。
龍安寺は室町時代(1338年-1573年)の将軍足利義政の時の1450年に、重臣の細川勝元によって創建された禅寺です。
応仁の乱(1467年-1477年)で焼失しましたがほどなくして再興されました。有名な石庭は1499年に築造されました。
後の時代の覇者、豊臣秀吉も幾度か龍安寺を訪れました。
1975年にはイギリスのエリザベス2世が龍安寺を訪れ、石庭を賞賛したのをきっかけに世界的に有名になりました。
龍安寺と言えば、石庭や「つくばい」や鏡容池周辺の散策路がとても有名ですが、私はつくばいが特に気に入ってます。
つくばいの文字「吾唯足知」とは、近年の行き過ぎた資本主義社会に求められるひとつの心のあり方の規範だと思います。
欲望という人間の本性と経済を連携させたのが資本主義の成功の要だと思うので欲望を否定はしないのですが、「吾唯足知」は、行き過ぎた資本主義に飲み込まれて自分を見失わないための、規範となる言葉だと思います。
人類が欲望という蛇を大事に育てていたら、いつのまにか大蛇ウワバミとなった欲望に飲み込まれてしまった、なんてことがありませんように。
龍安寺は行きにくいのです
龍安寺はここにあります。(Google map)
電車で行けないこともないのですが、龍安寺は最寄りの「龍安寺駅」から遠いのです。駅名にもなっているのに駅から遠いのです。
また、今にも雨が降り出しそうな天気でした。
そのため、今回は太秦天神川駅からタクシーで行くことにしました。
タクシーの運転手さんによると、「きぬかけの路」の世界遺産三寺、金閣寺、仁和寺、龍安寺はいずれも大人気で、きぬかけの路は渋滞必至の道になってしまったそうです。
案の定、龍安寺まで3Kmほど手前の山陰本線をまたいだあたりから渋滞になってきてしまいました。
前方の車は、あまり動いてません。
外は雨です。
「これはマイッタナー」と思っていたら、地元の人しか知らないという住宅路の中の抜け道をクネクネと走ってもらい、順調に龍安寺に着くことができました。
タクシーの運転手さんありがとう!
ちょうど雨もあがりました。運が良い!
到着して、入り口から写真をパチリ!
と思ったら、冷房が効いたタクシーから、雨上がりの外に出たため、カメラのレンズに湿気が・・・
急いでティッシュでレンズを拭くことになりました。
雨上がりの散策路がとても美しい!
この庭を維持するのはどれだけ大変なことなんだろう?と余計な心配をしてしまうほど綺麗でした。
とはいえ龍安寺は広大なお寺ではありません。
散策路を歩くと程なく大書院に到着。
靴を脱いで上がります。
観光客は多いですが、やはりどこか凜とした雰囲気があります。
石庭→苔庭→つくばいへ。人への問いかけが満載
すぐに、かの有名な石庭に到着。
大変大勢の外国人観光客が石庭に向かって、何か思いを馳せるような雰囲気でたたずんでいました。
きっと遠い国から、この龍安寺を重要な観光ポイントとして来たのでしょう。
国籍・人種関係なく、心を打たれているような雰囲気でした。
きっと混雑していないときに、この石庭を眺めながら日がな一日たたずんでいられたら、心が洗われる思いになるでしょう。
石庭の隣の苔庭が、雨上がりにとても映えて美しかった。
今回の新たな発見でした。
苔庭を離れて少し歩くと、「つくばい」の登場です。
つくばい自体は小さなものなのですが、庭にたたずみ、心に訴えかけてくるものがあります。
写真では、薄くて見えづらいですが、真ん中の四角の穴を口の字として、
「吾唯足知」
と浮き彫りにされています。
なんと上手い一句でしょうか!
目の前にいた中国人も感じ入って眺めてました。
美しい言葉と見事な表現が相まって、6世紀も前の言葉が、現代の人の心を打ちます。
多分、今までの過去の人の心も、これからの未来の人の心も打ち続けるのでしょう。
外に出て、鏡容池へ。外は手入れの行き届いた自然の美
しばし、思いを馳せたら、入ってきた入り口に戻り、売店でお土産を買って、外に出ます。
龍安寺は建物自体は大きくはありませんので、観光客が押し寄せたら居場所はありません。
外に出て、鏡容池周辺を散策することにしました。
綺麗に敷き詰められた玉砂利と、雨で濡れた葉が反射させた光のコントラストが素晴らしいです。
鏡容池越しに緑の中にたたずむ龍安寺を見るのもおつなもの。
紅葉の時期はさぞかし綺麗なことでしょう。
1時間ほど味わって、龍安寺を後にすることにしました。
後から後から続々と観光客がやってきます。
とても外国人が多いです。禅は外国でも人気があるようですから、そのせいかな。
思ったのですが、龍安寺に来る外国人は、スマートな感じの方が多い気がします。
帰りは小さな電車に乗ります
さて、帰りは電車です。
龍安寺駅から京福電鉄に乗ります。嵐電というそうです。
小さな無人駅です。
先ほど目の前で電車が行ってしまったのですが、20分ほど待ってたらやってきました。
1両編成です。後ろから乗って、降りるときに前の運転手さん側から、料金を払って降りるシステムのようです。
町中をゴトゴトっと走って、江ノ電のようです。
電車の中すらも、何か時間がゆっくり流れているような、龍安寺訪問でした。
龍安寺で買ったお土産
そうそう、龍安寺で買ったお土産はこれです。
「つくばい栓抜き」
です。
前回の訪問時に買い損ねてしまったので、今回、どうしても買いたかったものです。
龍安寺の方が何故栓抜きにしたのかは知る由もありませんが、とても気に入って仕事机の上に置いています。
いつも心を改めて、驕ることもくじけることも無く、まっすぐ仕事に向き合えるように。
様々なものに感謝して努力し続けます。
はにわ官房長官
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