食べられるのはたった2ヶ月間のみ!金沢の冬の味覚「香箱ガニ」をいただきました!

ざいむ大臣

冬の味覚と言えばカニ!カニといえば、食べ応えのあるタラバガニや濃厚な味噌が美味しい毛ガニ、プリプリとした身が特徴のズワイガニを思い浮かべますが、今回は、石川の香箱ガニをご紹介します。

漁の期間が短く、出荷量も多くなくあまり出回らないため、関東の方はあまり聞いたことがないと思いますが、味は絶品で北陸地方では昔から食べられているカニです。




北陸地方の方に愛されている香箱ガニ

石川でカニというと香箱ガニと言われるほど人気があります。北陸地方では、スーパーや市場などで売られていますが、その他の地域ではほとんど目にすることがない貴重なカニです。

香箱ガニって何?

香箱ガニとは、北陸で獲れるズワイガニの雌のことを指します。福井ではセイコガニやセコガニ、新潟ではメガニ、京都ではコッペガニなどと言われています。

香箱ガニの特徴は、ズワイガニのオスと比べると非常に小ぶりです。ですが、お腹に外子と呼ばれるプチプチ食感の卵をもち、甲羅のうちがわには内子と呼ばれる濃厚な卵を持つカニです。

石川では、香る箱と書いて「香箱」とおしゃれな名前がついていますが、その由来は、日本海の香りがするから香箱、子をたくさん持っているかた子箱、子を食べるから食う箱、お香入れる箱に似ているから香箱など諸説あります。

また、漁の期間が短く11月初旬から年明けまでのおよそ2ヶ月間のみです。そのため今はとても貴重な蟹とされています。

とっても貴重なカニですが、お値段はお財布に優しく小ぶりのものであれば1杯1,000円から2,000円ほど。中ぐらいのサイズだと5,000円から7,000円、大きめだと10,000円から30,000円することもあります。

あとは、冷凍かそうじゃないかによっても値段は大分かわります。

最近では、カニの通販サイトでもたまに売られていますが通販のカニは冷凍されてしまっているため価格は安いですが、味は落ちているのであまりおすすめはできないです。

ですがそれでも人気のあるカニなので漁の期間が終わるとすぐに売り切れになるほどです。冷凍ものじゃない香箱ガニを食べるには、現地に行くか、現地に住んでる人に送ってもらうかの2通りのみ。

ちなみに今回ご紹介するのは、冷凍ものじゃないちょっとお高めの香箱ガニです。東京でなぜ手に入ったのかというと、うちの奥様の優しいお母さまに送って頂いたからです。

香箱ガニを送ってもらうまで、僕自身このカニのことをまったく知らず、食べてからその味の虜になった一人です。

香箱ガニは、ご覧の通り小ぶりのカニなので捌くと小さいお皿に全て収まるほど・・・

外子と内子が魅力の香箱ガニ

カニと言えば、プリプリの身や濃厚なミソが魅力ですが、香箱ガニは、外子と内子と呼ばれる卵が最大の魅力です。

外子は、茶色の卵です。プチプチとした食感でそのまま食べることもできますが、お味噌汁に入れたり、醤油漬けにするのが一般的です。

外子はこんな感じで簡単に取れるのでそのままむしゃぶりつくように食べても美味しいです。

一方内子は、外子になる前の未成熟な卵です。見た目はオレンジなのでちょっと食べるか躊躇いますが、味は今まで食べたことがない位濃厚で美味しいです。

香箱ガニは内子を食べるためにあると言われるほど、味が濃く旨味がたっぷり!ご飯にのせても良いし、カニミソを一緒に食べるのもおすすめです。

地元の方が、オスのズワイガニじゃなくてメスで小ぶりの香箱ガニを好むのも理解できます。これだけ美味しいカニが、全国的にあまり知られていないのはちょっと残念ですね。

香箱ガニは身も美味しいがミソはその数倍美味い!

香箱ガニは、オスのズワイガニに比べて小ぶりなので身も小さく、食べ応えは正直ないです。

オスのズワイガニは、脱皮を繰り返すことで大きくなりますが、香箱ガニはオスに比べて脱皮の回数が少ないため小ぶりになります。

ですが、脱皮が少ないことでオスのズワイガニよりも身の味が濃く質が高いと言われています。小ぶりの香箱ガニですが、北陸地方では、オスよりも人気があります。

身は小さいけどぎっしり詰まってます

細身の足ですが、中には身がぎっしり詰まっています。また味もオスに比べて濃く甘みが強いです。

それと香箱ガニの足には、スジがないので食べやすく子供にもおすすめです。

ただ、オスに比べると身の量は半分以下なので身を楽しみたい方は、オスのズワイガニのほうがいいかもしれません。

ですが、オスのズワイガニは、石川では加能ガニと言われブランド化されているため香箱ガニと比べると値段は、倍以上します

毛ガニよりも濃厚なミソ

カニミソと言えば毛ガニですよね。ですが香箱ガニのカニミソは、毛ガニよりも濃厚です。一口食べただけで口いっぱいにカニの風味が広がります。

また癖がないのでカニミソが苦手な方でもおいしく頂けます。

カニミソが苦手なうちの子供も香箱ガニだけは食べられるほどです。

カニミソと内子を混ぜてごはんにかけると、これだけで何杯でもおかわりがいけます!甲羅に日本酒を入れて楽しむ方もいるそうですよ!

カニミソと日本酒なんて酒好きの方にはたまらないですよね。

今回は茹でた香箱ガニを楽しみましたが、北陸地方では香箱ガニを使った色々な料理があります。

香箱ガニはおでんにも入っているほど北陸では身近な食材

香箱ガニを使った料理はたくさんあってその中でもおでんは格別!らしいです。

おでんの出汁を吸い込んだ香箱ガニが絶品みたいなので今度石川にいったとき食べたいと思います。

また、香箱ガニは味が濃いので炊き込みご飯も最高みたいです。地元の方は、身やミソを食べたあと、甲羅だけで出汁をとることもあるそうです。

石川では、香箱ガニを使ったお寿司や炊き込みご飯だけでなく、パスタやピザなど色々な料理に使われています。石川に行く機会がある方は、ぜひ香箱ガニを味わってみてください。

まとめ 香箱ガニを味わうなら石川へ

通販では冷凍の香箱ガニが売られていますが、味は微妙です。もともと小ぶりのカニなので冷凍すると身がスカスカになるため本来の濃厚な味が台無しに・・・。

美味しい香箱ガニを味わうなら、やはり石川へいくことをおすすめします。ちなみに石川では、香箱ガニが食べられないお店がないと言われるほど親しまれている食材です。

ただし、資源保護のため漁の期間が11月から1月までのたった2ヶ月間しかないので、美味しい香箱ガニを味わうならその期間にぜひ石川へ行ってみてください。